Model 301 (Discontinued) / Jeff Rowland D.G.
Model 301
余裕の大パワー
Jef Rowland D.G.の301 Cモノラルパワーアンプは、Model 9シリーズの後継機と位置づけられ、Jeff Rowlandの知恵と技術を最大限に投入し、設計、製造した高出力、高品位のモノブロックアンプです。
Model 9を凌ぐ大出力と音楽性の豊かさは、まさに21世紀のアンプにふさわしいノイズフロアの低い、クッキリとしたしなやかさで音楽を再生します。ユーザーの感性を生かす、あくまで静かで迫力のあるパワーアンプです。
パワーサプライは高出力スイッチングレギュレーターをPFC(パワーファクターコレクター)を介して搭載し、スムーズなサイン波の交流電流を1.2MHz/secのスイッチングによってバッテリー直流電流と同等のクリーンな直流に変換します。又、スピーカーがアンプに要求する電流は、音楽の成分によって絶えず変化していますが、その変化に瞬時に対応することができるハイスピードパワーサプライです。高効率と電源ノイズからの隔離を図った昇圧大型トランスも搭載し、完璧を期した重量級パワーサプライは未来志向のハイスピード電源と言えます。
パワーと消費電力を両立させた理想のモノラルアンプ
モノラルアンプはシャシーがチャンネル毎に分離されているために、それだけでステレオ再生にとって有利であるといわれてきました。こだわりのユーザーがモノアンプを渇望するゆえんでしょう。
各入力に対し、全く別個体の筐体で増幅するのですから、それはV12エンジンの持つゆとりに似た快感があります。しかも吹き上がりが素早く、スピーカーの要求する電流を瞬時に送り込むことができるアンプですから、スムーズで加速力のよいスポーツカーを思わせる魅力があります。
何故今モノアンプか、という疑問に対するジェフ・ロウランドの回答がModel 301です。大出力、ハイスピード、コンパクト、省エネルギーといった相矛盾する要素を全く妥協せずに達成したModel 301はハイエンドアンプの新たな指標となり得たのです。
優れた特性のアウトプットデバイス
出力デバイスは、第五世代の出力素子といわれるほどの優れた特性を持つICEpowerで、その長所を100%引き出し、スムーズで迫力に富んだ音質、音場を再現します。高調波歪み、混変調歪みとも、既存の優れたアンプと比較しても1/10以下に抑えられ、より高いダイナミックコントラストを達成し、豊かな階調表現を得ました。
デンマーク工科大学のニールセン博士によって完成されたICEpowerは、デンマークB&O社の出資によって、ベンチャー企業として製造を開始、今もっとも注目を浴びている企業の1つです。そのニールセン博士が、Model 301 Cの音質と表現能力に驚嘆してICEpowerの実力を再認識したという事実は近年のオーディオ界の神話となりつつあります。
ICEpowerの難点はブリッジ接続が設計上不可能な点です。それをジェフ・ロウランドはアウトプットトランスを採用することによって克服しました。このトランスはヨーロッパのプロ機器や、軍用通信機器で実績のあるランダール社製で、Jeff Rowland向け特別設計仕様の優れた物です。低域特性は、10Hzまで完璧にフラットに伸びており、それ以下はなだらかにロールオフしています。もちろん高域特性も超高域まで完璧に伸びきり、レンジが狭いというトランスに対する概念を過去のものとしたのです。
各オーディオ機器のインターフェイスが大切なことはオーディオ接続においても近年ますます重要が認識されています。インプットトランスを装備したことで、完璧なインターフェイスを達成し細大漏らさず送られた情報受け取り、それをそのまま増幅します。アウトプットトランスによってスピーカーとのインターフェイスも完璧なものになりました。
ICEpowerの特性をフルに生かしたModel 301 Cは、低歪みに加え、実際の演奏に迫るダイナミックレンジの広さ、ノイズレベルの低さからもたらされるグラデーションのきめ細やかさを誇ります。オーディオの魅力であり楽しみでもある、何もない空間から響き渡る鮮度の高い音が得られます。高いダイナミックコントラストときめ細かい階調表現によって本当の意味でライブに近い演奏が楽しめる高品位アンプの誕生です。
心にふれる演奏のために
アンプの構造上、アウトプットターミナルで、直列、並列にブリッジ接続を行いますが、スピーカーの能率、音質的嗜好によって決定することがユーザーの感性にゆだねられます。並列接続にすると、375W、90Aの大電流アンプとなり、直列接続にすると、900Wクラスの大出力パワーアンプと変貌します。これは、ジャンパーによって外部から接続するために、簡単にその変化を確認することができます。
しなやかに、ダイナミックに、そしてフォルテシモはあくまでも静かに。そう、静けさが圧倒的に深いのです。その静寂から飛び上がる粒立ちのよい、芳醇で瑞々しく勢いよく吹き上がるような音の粒子。細かさとエネルギーと繊細さを兼ね備えたアンプ、これまでは不可能だと考えられていた傑出したパワーと驚異的な低消費電力の両立を実現したアンプ、それがModel 301 Cなのです。それは出力デバイスの93%という驚くべき効率性にあります。したがって、どの家庭でも本当の大出力アンプの魅力を堪能できるのです。
Specifications
- 連続完動出力(両chドライブ時)
- 出力(パラレルブリッジ )400W 8Ω / 700W 4Ω
- 出力(シリアルブリッジ )900W 8Ω / 900W 4Ω
- 周波数帯域
- 5Hz~60kHz, 3dB
- ピーク出力電流
- >45 Amps
- ダイナミックレンジ
- 117 dBA
- THD 高調波歪
- 0.1W-500W/4Ω / <0.05%, 通常0.006 @ 1kHz
- IMD 混変調歪
- <0.002% 19/20kHz SMPTE
- ダンピングファクター
- 275 1KHz
- ゲイン(バランス、シングルエンド)
- 26 or 32dB(内部ジャンパーによる変換)
- 入力インピーダンス
- 40Ω
- コモンモード・リジェクション比(CMRR)
- >90dB, 20Hz~20kHz
- フェーズ
- Non-inverting, Pin 2 Positive
- 入力
- アンバランス(RCA)バランス(XLR)各1系統(リアパネルのスイッチにて切換)
- 消費電力
- スタンバイ Switch OFF / 65W
- スタンバイ Switch ON (idle) / 75W
- 最大 / 1200 W
- 重量
- 45 kg
- 寸法
- W394xH269xD469mm
- 同梱品
- ACケーブル x 2
- 3/2アダプタ x 2
- ソルボタンディスク x 6
- 取扱説明書
- 保証登録書