BPS (Discontinued) / Nagra

BPS

生産完了いたしました。これまでご愛好いただきまして誠にありがとうございました。

Nagra社は2008年に真空管によるフォノステージアンプ、VPSを発表いたしました。VPSは、世界中の優れたハイエンドアナログプレーヤーが奏でるレコード演奏を更に高次元で再生することができるようになりました。

BPSとVPS

そのVPSのノウハウを生かしよりコンパクトに開発したのがMCカートリッジ専用、BPS(バイポーラ トランジスタ フォノ ステージ)フォノイコライザーアンプです。

BPSは、2009年ラスベガスでのCES(コンシューマ・エレクトロニクス・ショウ)において発表されました。全てのステージには最新のトランジスタを採用。また、そのトランジスタの技術の恩恵によって非常にコンパクトで、且つリーズナブルでコストパフォーマンスに優れたモデルとして完成いたしました。とは申しましても、音の表現性は非常にリアルで、奥域感・広がり感などの音場再生も非常に見事なパフォーマンスに、ショウで多くの方々から驚嘆と喝采をいただきました。

BPS リア

基本的な回路設計はVPSに準じていますが、BPSでは全てトランジスタを使用しております。その系統を巡れば、PL-Pのフォノセクションにルーツがあります。Nagraが音質に絶対の自信を持っているのもPL-Pベースの評判があるからなのです。

回路デザインはプロフェッショナル放送業界にナグラデジタル録音機に使用する優れたマイクアンプを提供しているナグラの実績と技術が、このBPSにおいても応用されています。低出力信号処理の長年にわたる研究開発による知識の集積と最先端の情報処理技術が融合しています。

BPS設計目標については以下の点を特に注意して開発しました。

  • 高密度でコンパクトな回路設計
  • 信号経路を嘗てない程に短く、内部配線を排除して、EMI, RFノイズからの影響をシャットアウト。カートリッジとプリアンプとのインターフェイスを完璧にし、さらに外部ノイズの影響を徹底的に排除する。
  • 十分なゲインを確保すること。
  • 電力消費をミニマイズし、バッテリー電源による究極的なノイズ対策を図る。
  • シンプルなパワーサプライ。電源ループは抑えられ、ハムは最小限に抑えられ、ほぼ完全に排除。
  • 入力回路インピーダンスの適応性を得るために、負荷回路システムをVPS, PL-Pと同じ方式でモジュール化した。

BPS 内部

BPSは、MCとMMの両方のカートリッジに対応したフォノイコライザーアンプです。6種類のMCロード抵抗用モジュール(100、150、220、330、470、1000 /Ω)が標準で付属しております。MM カートリッジをご使用になる場合は、ジャンパー切換と内部ゲイン切換によりご使用いただけます。
※工場出荷時(デフォルト)にはMC カートリッジ/100(Ω)用(NO,1)モジュールがセットされています。

BPSでは、入力トランスを装着しているためバランスモードを選択することが可能です。ハム等の対策としてバランスモードは大変有効です。

BPSのコンパクトながらも細部にわたるこだわった作りには、Nagraアンプのオーナーの方はもちろんすべてのアナログファンに贈るたまらなくマニア心をくすぐる逸品です。貴方のオーディオシステムの一員として是非迎えあげてください。

Specifications

入力
RCA x 1
出力
RCA x 1
Transformer ratio
3.54 : 1(11dB)
ゲイン
64dB @ 1kHz
周波数帯域
20Hz(+1dB)-30KHz(0dB) (RIAA compliant)
S/N比
77dB以上(ASA A)
THD
0.15%未満
クロストーク
Typically 60dB
入力インピーダンス(MC)
5kΩ
電源
DC 9V(006P アルカリ電池使用)
消費電力
70mW
連続使用可能時間
約100時間
寸法
W110xH27xD160mm(ノブ、プラグ等の突起部は含みません)
重量(本体)
480g

Back to Top