Model 725 S2 (Discontinued) / Jeff Rowland D.G.

Model 725 S2

Model 725 S II

ジェフロゥランドの姿勢

「各々のパーツはそれ自体何も出来ませんが、組み合わせるとすばらしいものが出来ものです。そう、命のないものに命を吹き込むことが出来るのです。ですからアンプを創るということにこれまでストレスを感じたことは一度もありません。

しかし、回路や筐体を考えに考え抜いても、「これだ」と信じるに足るアイデアが生まれてこない時もあります。そんな場合にはひとときアンプを忘れ、コロラドの大自然に身を任せてみる、また時には澄み切った星空を見上げて何万光年を旅した光を浴びるのです。そうしていると、アイデアが「すー」と空からおりてくる時が本当にあるのです。

そしてこのModel 725 S2も、そうして生まれました。私の天から与えられたこの仕事はリスナーの気持ちを昂ぶらせる音を作り上げることに尽きる。私のアンプが他のアンプと一番大きく違うところは、〜音楽の音のない部分を再現する力〜が優れているのだと思っています。

音と音の間の無音を感じて、それによって浮かび上がってくる音楽を心で受け止めていただければ、私にとってそれに勝る喜びはありません。」

Jeff Rowland

モノブロックという利点

完成度高いModel 625 S2をモノブロック化という大きな利点を生かして開発されたのがModel 725 S2です。Model 725 S2は、単に大きなパワーを得るためだけに開発されたのではありません。モノブロック構成という物理的に非常に有効なスペースを生かし更なる音質向上のための技術や部品を惜しみなく投入することができました。

Rogers社製セラミック基板の改良

Model 725 S II 内部

Model 725 S2には、アンプの音質に大きな影響を及ぼすメイン基板に定評あるRogers社製の超剛性セラミック基板を採用しています。
シリーズIIでは、入力段のエラー補正回路を一新いたしました。
この進化によって音楽のニュアンスをより明確に描き出し、表現力により磨きがかかりました。

オーディオ回路は、高絶縁性を誇るミル規格の堅固な多層セラミック基板上に配置されています。このセラミック基板の特徴はエネルギーの吸収と保持が極めて低いことです。広大なグランド面は内部スターグランド効果を最大限に発揮します。既にCorusでその性能を充分に体験した上で、コストを度外視してもあえて本機に採用しました。素子の性能を100%引き出しエネルギーの蓄積量が通常の基板に比べて低いため、圧倒的に静寂さがより向上いたしました。ライズタイム、ディケイタイムのスピードが向上いたのは云うまでもありません。

大型の入力トランスの採用

Model 725 S2では、Corusにも搭載されるラゥンンダール製の大型入力トランスを採用いたしました。これはモノブロックシャーシ採用によってスペースが増えたことで実現できました。これにより50Hz以下の低域の改善され、歪みが少なくクリアーさが向上しています。

トランスによるメリット

入力部に使用したインプットトランスによって組み合わせるプリアンプとの相性も最高度に保つことができます。また、グラウンドノイズ、EMI/RFIをも減少させてくれます。トランスはアダプターを介してのアンバランス入力においてもゲイン領域でバランス入力で使用したときと同等の効果を生み出します。

パワーサプライ

Model 725 S II 内部

Model 725 S2の電源部には新たに四極コンデンサー(ジェンセンコンデンサー社/北欧)を採用いたしました。従来のものに比較してESL (Equivalent Series Inductance), ESR(Equivalent Series Resistance)が十分の一(1/10)になっています。このコンデンサーはオーディオフィルターとしてパワーサプライに使用すると10倍の能力を発揮いたします。電源ノイズを劇的に抑え、バックグラウンドは漆黒の闇から音楽が浮き上がります。これにより音楽再生における生命の息吹がよりリアルに再現します。 更に内部電圧を高くすることで出力も上がりますが大切な点は出力電流で、Model625 S IIと比較しても2倍になっています。それが音質の向上に大きく寄与いたしました。

切削ハードアルミシャーシ

6061ハードアルミ塊を削った完全モノコックボディを採用! シャーシとヒートシンクはパワーアンプとしては世界初の完全一体構造。航空機グレードアルミ塊より精密切削加工で削り出したユニークなシャーシ構造は、熱分散、RFI/EMI外部ノイズシールド、共振制御特性に大きく寄与しています。

Mono Block

ノンNF回路

アンプの頭脳たる回路には、セパレートAB電圧、電流ブロックによる独特な幾何学的複合構造による新回路を採用。総量ゼロに押さえたネガティブフィードバックによって音の粒子を細かく、しかも官能的ともいえるほどに音楽を再生します。桁外れの透明度とローレベルの解像度の高さによって、前代未聞の音楽性とステージ感の表現力を得ました。

Model 725 S II Corus Aeris

バランストポロジー

入力、出力、増幅段の回路すべてに投入されたバランス回路技術は歪み、ノイズを大幅に除去し、フォルティシモからピアニッシモまでのダイナミックな動的特性が非常に優れています。

高電流バスバー

ハイカレント、双極性、超低インピーダンス銅製バスバーは、パワーサプライ電流と信号の出力電流を供給します。バスバーは回路内部のEMI信号汚染を著しく減少させ、内部配線の使用量を削減する一方、回路自体の強度を高める、一石二鳥の効果をもたらします。

高精度表面実装技術

無鉛(Pb)ハンダ、温度による特性の変化の少ないアクティブ、パッシブ表面実装コンポーネントを広範囲に使用。その結果、ループ面積や回路におけるキャパシタンスとインダクタンスを極小に抑えることが出来ました。この縮小化の意義は伝統的なコンポーネント部品に比較して、ノイズの大幅な低減に見いだせます。

PFC

パワーサプライ回路のパワーファクターコレクターはAC電源の高調波ノイズ汚染をなくし、AC電源の利用率を99%まで高めることができます。

フロントパネルスタンドバイ

フロントパネルのスタンドバイスイッチによりアンプは1W以下の消費電力で、スタンドバイモードに入ります。

高効率スイッチングパワーサプライ

高効率、コンパクト、軽量の1500WDCスイッチモードパワーサプライは、各回路に最適な電圧電源となり、理想的な動作環境を得ることができます。この電源は広範囲なAC電源によっても静かな作動を約束します。

デュアルスピーカーターミナル

ターミナルはCE認可の高精度一体型ターミナルで、締め付け工具を必要としません。チャンネルあたり2個用意し、バイワイヤー接続にも対応します。

強震対策

3点支持によるシャーシ支持によってに完全に接地します。機械的振動対策も万全。脚部は取り外し可能で、アンプはデルリンボールを介して二段に重ねられバイアンプドライブにも対応します。

フロントパネル

Model 725 S II Front
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リアパネル

Model 725 S II Rear
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Specifications

出力
330 watts @ 8 ohms / 650 watts @ 4 ohms
周波数帯域
5Hz~350kHz
S/N比
95dB, ref. 1.0w @ 8Ω負荷
出力ノイズ
55µv以下、20Hz-20kHz
クロストーク
91dB以上@1kHz
入力インピーダンス
40kΩ
THD 高調波歪
<0.004%@1kHz,8Ω
ダンピングファクター
20Hz-20kHzにおいて200以上
ゲイン
26dB
絶対位相
#2HOT
入力端子
バランス(XLR)1系統(Cardas社製高級端子)(1)
出力端子
2系統(パラレル・バインディング・ポスト)
消費電力
スタンバイ Switch OFF / 1W
アイドル時 Switch ON / 85W
重量
24.5 kg
寸法
W394xH146xD413mm
同梱品
ACケーブル
3/2アダプタ
  1. Cardass社製変換プラグ RCA/XLR M2(別売)により、RCA入力に対応

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